「移民」分科会

議長のご挨拶――応募を検討されている皆様へ
  • あなたは、「移民」について考えたことがありますか。

    世界のグローバル化が進む中で、モノやカネの移動はより加速しています。その中で、人の移動には未だに国家による規制が大きく残っていますが、この将来的な指針を考えることは私達の世代にとって不可欠です。日本において在留中国人の数はこの20年で3倍以上に膨らんでおり、中国においても2010年に初めて国勢調査に外国人が含まれるようになったことは時代の変化を象徴しています。これからの日本を見てみれば、少子高齢化による労働人口不足は今後深刻になる一方であり、中国においても沿岸部の経済発展は今後国内外からの人口移動圧力を高めていくことになるでしょう。

    その中で、政府は移民を自由化すべきか、また彼らにどのようなステータスを付与するべきかというテーマは、保護主義・排外主義と自由主義・世界市民主義との間で個人の価値観が分かれる大きな論点になっています。
    具体的論点として、政府レベルのビザと国籍制度、対象国ごとに区別を設けることの是非などは公正とは何かを考える上でも有益です。同時に受け入れ後の社会保障は大きな争点になっており、国民と他国民という概念に対する価値観が対立する論点になっています。一方で市民レベルの論点である地域への受け入れや潜在的差別意識、言語の壁に関する議論は自分達が持つ他者への眼差しを再認識する第一歩ともなり、これから社会に出ていく立場である私たちにとって意義深いものになるでしょう。

    移民分科会では、多様な背景、多様な価値観を持つメンバーを募集しています。東大生・北京大生の仲間たちとの真剣な議論を通じ、これからの社会のあり方を真摯に考えてみたい方の応募を心よりお待ちしています。

    「移民」分科会議長
    東京大学教養学部総合社会科学科(国際関係論)4年
    後藤 圭佑